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童貞というものを・・・

やがて、ちょっとメタボになりもうした山田の大君は、高校生になり、ちょっとしたトラブルから、ノンキーヤンキーさんたちに目をつけられ、結構なイジメにあうようになりました。

抵抗を試みたものの、一度折れてしまった心は立ち直る事もできず、頼る勇気も無く頼るひともいない状況。

やがて、この虐められる状況を受け入れるほうが楽になり、できるだけ無難にやり過ごすことが、学校で生きる方法になりました。


そして、それがきっかけとなり、やがて山田の大君は、薄っぺらな愛想笑いが得意な、内向的な性格となって、おそろしいと思うものが何も無い自分の世界に閉じこもるようになりました。

ヒーローはどこにもいませんでした。

抗う心根は、もうありませんでした。



高校をなんとかやりすごした、大君は大人になりながら、自分の気弱さを隠す術をまなび、へらへら愛想を周囲に振りまきながら、善い人をしながら毎日をやり過ごして、生きていました。

人間不信で心の穴は、からっぽです。


それでも、それなりに、へらへらしながら上っ面で、社会生活を過ごせるくらいのちからはあったので、普通に過ごしていました。

仲の良かったともだちは記憶にありません。

ここ何十年、仕事の飲み会や付き合いのほかで、家族以外の他人と食事をしたり遊びに行った記憶はありません。

だれかとなにかをした思い出がありません。

自分と、親や親戚以外の だれかの思い出はありません。

ひとりで生きて、ひとりで遊んで ひとりで食べて ひとりで寝るのです。

もし、親や親戚がいなくなれば、ひとりで思い出を作るのです。


生きていくなかで、荒波を恐れながら、ぶつかることを避けながら、嫌な事から逃げられないときは我慢、逃げれるときはひたすら逃げる。

それを繰り返しているうちに、忘れていました。

人間との付き合い方を忘れてしまいました。

以前、すこしは友達がいたころ、どんなことをしていたのか、どんなふうに遊んでいたのか、なにを話していたのか、なにを笑っていたのか

すべて忘れてしまいました。


童貞というものに・・・
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